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ぬら孫
『ぬらりひょんの孫』(ぬらりひょんのまご)は、椎橋寛による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載中。妖怪を題材とした少年漫画作品。ファンからの略称は「ぬら孫」。2010年7 月よりytv・BS11などでテレビアニメが放送中。
概要
現代の日本を舞台に、「妖怪軍団」の総大将、ぬらりひょんの血を受け継ぐ少年を主人公に、人間と妖怪の日常を描いた怪奇ファンタジー。妖怪百鬼夜行の世界をヤクザ(主に侠客・博徒・任侠)の世界に見立てた勧善懲悪もの。百鬼夜行が見せ場として登場する。妖怪のほとんどは、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』、竹原春泉の『絵本百物語』といった妖怪画集から採用している。
『赤マルジャンプ』2006年SPRING 号に掲載された後、『週刊少年ジャンプ』2007年35号に第32回金未来杯エントリー作品として読み切り掲載、金未来杯を受賞した(その他の詳細は後述)。『週刊少年ジャンプ』2008年15号より、連載開始。
2009年12月には小説版とドラマCDが発売され、『週刊少年ジャンプ』2009年53号にてテレビアニメ化が発表された[1]。 2010年7月より放送中。
Jリーグファンである作者の趣味を反映してか、登場する人間キャラクターの苗字の殆どがガンバ大阪所属の選手から取られている。
あらすじ
主人公・奴良リクオは一見はごく普通の中学生。しかし実は妖怪「ぬらりひょん」の孫。4分の1妖怪の血を継いでいる。家にいる妖怪たちと毎日どたばたと付き合いながらなんとか普通の生活を送っている。
幼い頃、祖父から色々と武勇伝を聞かされ、妖怪とはかっこいいものであると思っていた。しかし、ある日友人との会話から、妖怪が人間から馬鹿にされる存在であることを知ってしまうが……。
世界設定
本作品において、妖怪たちは現実世界のヤクザによく似た集団を形成している。ある程度力のある妖怪が長となって組を作り、その組がさらに多数集まって大きな勢力の一家を構成している。妖怪たちは「シマ」と呼ばれる勢力圏の土地神を守る見返りに、信仰や畏れ、供え物の金銭などを集めており、また独自に飲食店の経営やボディーガードなどの「シノギ」も行っている。
用語
- 妖怪
- 日中は力が半減してしまう。寿命は長く、千年以上生きる者も存在する。
- 土地神(とちがみ)
- 幹部とは別にその地方の土地を守る役目を司る妖怪。戦いには向かないが、奴良組が持つ「畏」の核となる存在。人間からの信仰がなければやがて弱り、消滅してしまう。
- 魔道(まどう)
- 人間がその道を外れ妖怪となること。かつての牛鬼もとい梅若丸がこれにあたる。
- 付喪神(つくもがみ)
- なんらかの器物が長い年月を経て妖怪に変化すること。
- 器物妖怪
- 朧車や宝船など。
- 畏(おそれ)
- 多元的な意味を持つ言葉であり、妖怪たちの掟のようなものであり、各々の妖怪の特徴や能力を表すものでもある。「畏」の文字は「未知なるもの(「鬼」が「ムチ」を持つという意味)」への感情、すなわち「妖怪」そのものを表す。特に妖怪たちをまとめる役目を担う組の頭領にとっては重要なものである。組によってそれぞれ異なる代紋が存在する。妖怪同士の戦いはこの「畏」の奪い合い(いわゆる「化かし合い」)。鬼發・鬼憑という呼称で分類されることがあるが、これらは遠野妖怪が命名したものと思われる[2]。
- 鬼發(はつ)
- 「畏の発動」。相手を怖がらせたり威圧し、能力を発揮する。周囲から視認されなくなるぬらりひょんの「明鏡止水」などは鬼發にあたる。
- 鬼憑(ひょうい)
- 「畏の移動」。自らの畏を武器などに移し、技として昇華、畏を以って畏を破る。紐を強化して繰り出す首無の「殺取」などは鬼憑にあたる。
- 盃(さかずき)
- 妖怪任侠世界において、種族の異なる妖怪同士が血盟的連帯を結ぶもの。祖父、父の代で組の百鬼となった猛者たち、あるいはその子孫と義兄弟の盃を交わすとき、その割合から五分五分の盃といい、対等な立場となる。また、七分三分の盃を交わすことは忠誠を誓うという親分乾分の契りであり、絶対の信頼がなければできぬことである。
- 奴良組(ぬらぐみ)
- 妖怪の総大将ぬらりひょんを頭領とする、東日本(関東・甲信越・東海)総元締の任侠妖怪一家。代紋は人間に畏れられることを誓う意味の「畏」。現在は 70団体(常時、奴良組の威光が届くのは44団体程度)、構成妖怪の数は1万匹(物語開始当初は72団体だったが、リクオの幼少期に「ガゴゼ会」が、四国八十八鬼夜行の本州攻めの際に「関東大猿会」が離脱)。「達磨会」「鴆一派」などの貸元を擁する武闘派と呼ばれる集団。隠神刑部狸の言葉から、総大将のぬらりひょんが若かった頃は百鬼夜行の名前通りに100団体を統べていたと思われる。70団体まで減ったのはぬらりひょん曰く「従わせられるような気力がないから」。しかしながら決戦空中妖塞「宝船」などの巨大な妖怪なども従えているなど、その勢力は完全に衰えたわけではない。妖怪の任侠組織は人間のそれとは違い、上位の者が力を失うとすぐに散り散りになってしまうのが当然であり、その点を不義理と咎める者は殆ど居ない。一応、義理人情を重んじる妖怪も存在するが、妖怪任侠の世界では変わり者扱いである。
- 奴良組傘下
- 達磨会(だるまかい)
- 構成妖怪は48匹。本部は東京都の調布市。奴良組の相談役で意見番。会長は木魚達磨。
- 牛鬼組(ぎゅうきぐみ)
- 構成妖怪は75匹。滋賀県の捩眼山の頂上に組の本部を置く。奴良組の武闘派。代紋は人や妖を騙し操る意の「祓」。組長は牛鬼。
- 薬師一派(やくしいっぱ)
- 別名、「鴆一派」。構成妖怪は34匹。本部は神奈川県の薬鴆堂。頭領は鴆。
- 化猫組(ばけねこぐみ)
- 構成妖怪は82匹。浮世絵町一番街で博打場を兼ねた和風御食事処「化け猫横丁」を経営。そこにはリクオを始め多くの妖怪たちも訪れる。組長は良太猫。
- 関東大猿会(かんとうおおざるかい)
- 別名、「狒々組」。構成妖怪は300匹。本部は山梨県。組長は狒々。若頭は猩影。
- 独眼鬼組(どくがんきぐみ)
- 構成妖怪は701匹。本部は埼玉県。組長は一ツ目入道。
- 三ツ目党(みつめとう)
- 構成妖怪は316匹。本部は千葉県。当主は三ツ目八面。
- 百足一族(むかでいちぞく)
- 構成妖怪は66匹。本部は埼玉県。族長は大ムカデ。
- 鬼女組(きじょぐみ)
- 構成妖怪は691匹。本部は東京都の浅茅ヶ原。組長は浅茅ヶ原の鬼女。
- 御化組(おばけぐみ)
- 構成妖怪は809匹。本部は東京都。組長はもったいないお化け。
- 妖怪商人連合(ようかいしょうにんれんごう)
- 構成妖怪は105匹。本部は神奈川県。会長は算盤坊。
- のっぺら組
- 構成妖怪は65匹。本部は栃木県。組長は不明。
- 山姥組(やまんばぐみ)
- 構成妖怪は55匹。本部は山梨県。組長は不明。
- ガゴゼ会
- 現在は破門。構成妖怪は25匹。本部は東京都。会長はガゴゼ。
- 旧鼠組(きゅうそぐみ)
- 既に破門。構成妖怪は45匹。本部は浮世絵町一番街。組長は旧鼠。
- 浮世絵町(うきよえちょう)
- 奴良組の本家がある。妖怪がよく出ると噂されるのもそのため。
- 浮世絵中学校(うきよえちゅうがっこう)
- リクオが現在通っている中学校。リクオは通学に電車を利用しているようである。現在の校舎の隣りに建っている旧校舎はチンピラ妖怪のたまり場となっていた。
- 学年五本指(がくねんごほんゆび)
- リクオの学年の美少女5人。浮世絵中学校の先輩達が(勝手に)決定した。美少女3人に加え、家長カナ、及川氷麗の5人である。ちなみにカナはすでに三本指に昇格している。
- 清十字怪奇探偵団(きよじゅうじかいきたんていだん)
- 清継が結成した妖怪を探し出す組織。清継の開設したサイト「妖怪脳」により日本中の様々な妖怪に関する情報を収集している。メンバーは清継の手により通信用の妖怪人形を所持している。
- 花開院家(けいかいんけ)
- 京都に本家を置く蘆屋家直系京守護陰陽師の家系。陰陽師の中でも特に巨大な勢力を誇る。400年前の羽衣狐の呪いにより、本家の男子は必ず早世してしまうため、常に分家の人間を養子として迎え続けている。
花開院家の歴代当主達を呼び出す「式神 破軍」を扱える者は別格とされているらしい。
- 八十流(やそりゅう)
- 花開院の分家の一つ。妖刀製作を専門とする家系。憑鬼術を開発したことから「灰色の陰陽師」とも呼ばれる。
- 愛華流(あいかりゅう)
- 花開院の分家の一つ。
- 福寿流(ふくじゅりゅう)
- 花開院の分家の一つ。結界術を得意とする家系だが、結界を破られると非常に脆い。
- 井戸呂流(いどろりゅう)
- 花開院の分家の一つ。
- 慶長の封印(けいちょうのふういん)/"らせん"の封印
- 花開院家13代目当主の秀元が施した京を守る強力な結界。邪悪な地脈に「栓」をすることで妖が400年間、京都に侵入するのを防いできた。螺旋状に作られた8つの結界陣から成り、その場所を花開院家の陰陽師達が代々守ってきた。封印の杭がそれぞれ施され、その杭によって強力な妖が「栓」として封印されてきた。京妖怪でもその杭に触ることはできず、京妖怪の中で唯一生身の肉体を持つ羽衣狐のみが杭を抜くことができる。現在第一、第八を除く全ての封印が羽衣狐により破壊されている。
- 第一の封印「弐条城」
- 守護者は秋房。
- 第二の封印「相剋寺」
- 守護者は破戸。土蜘蛛が封じられていた。
- 第三の封印「鹿金寺」
- 守護者は雅次。
- 第四の封印「西方願寺」
- 守護者は布(生死不明)。がしゃどくろが封じられていた。
- 第五の封印「清永寺」
- 守護者は灰吾(死亡)。
- 第六の封印「龍炎寺」
- 守護者は豪羅(死亡)。
- 第七の封印「柱離宮」
- 守護者は是人(死亡)。
- 第八の封印「伏目稲荷神社」
- 守護者は秀爾(死亡)。二十七面千手百足が封印されており、羽衣狐が封印を解いた後、二十七面千手百足が守護していた。しかし淡島との戦いで瀕死に陥り、竜二の手により再度封印された。
- 四国八十八鬼夜行(しこくはちじゅうはっきやこう)
- 奴良組から見て西側に当たる四国の任侠妖怪の勢力。八十八の霊場にそれぞれ組を持ち、本拠地は松山の山口霊神堂。隠神刑部 玉章を組長として、奴良組殲滅を目論み、本州侵攻を狙う。幹部は犬神・手洗い鬼・犬鳳凰・夜雀・岸涯小僧・針女・袖モギ様の7名。初代組長は隠神刑部狸と思われる。代紋は「惶」。
- 七人同行(しちにんどうぎょう)
- 7名いる四国八十八鬼夜行幹部のもう一つの姿。本作では蓑笠をかぶった7名の妖怪集団ということになっているが、実際に七人同行の姿で描かれたのは先に浮世絵町へ行った犬神を除く六名。
- 京妖怪(きょうようかい)
- 京都・弐条城に新な居城として巣食う妖怪達の総称。羽衣狐を主君に置き、彼女の野望を叶えるために存在している。妖怪としては「怨念」や「怨霊」といった、いわば"陰"に属する者がほとんどで、"陽"に属する奴良組一派の「妖怪」とは完全に対を成す関係にある。
代紋は「惴・慄・懍」。
- 生き肝信仰(いきぎもしんこう)
- 京妖怪が持つ信仰心。「西遊記」に登場する三蔵法師が旅の道中で妖怪にその生き肝(内臓)を狙われた話に始まり、赤子、巫女、皇女といった尊い存在の人間の生き肝は、妖怪が食らえば絶大な力が得られると信じられていた。特に珱姫や宮子姫らの様に、通常の人間では有り得ない力を持つ者の生き肝は別格とされ、「天下への道」とも言われていた。
これにより羽衣狐は部下の妖怪に命じ、各地で大量の生き肝を集めさせ、力を増していた。なお、加工して生き肝を食らう際には、鏖地蔵曰く「水分は少なめに、焼き加減はレア」でなければ生き肝の力は失われるという。
- 奥州遠野一家(おうしゅうとおのいっか)
- 「極寒」「極悪」「極強」の「3G」の中の「極寒」で知られる、岩手・遠野を拠点にする東北中の武闘派の総元締。畏を強化する技に磨きをかけ、多くの戦士を生んだとされている。妖怪世界において遠野は妖怪忍者の里として知られる。全国の組織に人材を派遣しているが誰とも盃を交わすことはなく、中立・独立の立場をとっている。
代紋は「慴」。
- TKG
- 卵かけご飯の略。ゆらの好物のようで、気に入った人物に食べさせようとすることもある。
- 片手☆SIZE
- 番外編4コマ漫画で登場。リクオの初夢に登場した、カナ・つらら・ゆらの三人組のユニット。なぜか夢の中では紅白歌合戦のトップバッターを務めており、「TKGしか愛せない」を歌っていた。
アニメでは、EDをこの片手☆SIZEが歌うこととなった。